子宮内膜症の原因について
子宮内膜症の『原因』
なぜ原因の方を『 』で括ったか。
「子宮内膜症」のことを知るにつれ、その病気の怖さはもちろんのこと、『原因』のほうが未だはっきりとは解明されていないことのほうがむしろ、厄介な話だなと感じたからです。
確かに原因が特定されていない病気はいろいろあるだろうけど、女性にとっていろんな意味でダメージの強い部分の「子宮内膜症」
(※以下“内膜症”とする)という病気が原因不明だと、防ぎようがないというか不安ですよね。
内膜症にはいくつか種類があり、発生する部分によって名称が違います。
この件は後ほど紹介するとしましょう。
では、現在までに原因とされてきたいくつかの説を紹介したいと思います。
子宮内膜症原因 その1「逆流説」
月経の時に排出される経血の一部が、卵管を逆流しておなかの中へと戻り、経血に含まれる内膜組織が、卵巣や腹膜に入り込んでしまい、そこで増殖してしまうというもの。
腹膜というのは腹部の臓器の全体もしくは一部を包み込んでいる膜のことです。
子宮内膜症原因 その2「化生説」
子宮内膜とは全く関係のない細胞が、なんらかの原因でスイッチ(遺伝子異常)が入ってしまい子宮内膜の細胞に変化してしまい増殖するというもの。
……。
内膜症になる原因の中に、さらに明確でない原因が含まれていることに気が付きましたか?
人間の体の細胞は一般的におよそ60兆個あると言われます。
その細胞1つ1つが耳になれ!目になれ!心臓になれ!とスイッチ(遺伝子異常)が入って形成されているのは知っていますか?
どの細胞にも体すべての情報が組み込まれていて、どの部分の細胞からでも人間一人を作り出せる可能性を持つということ。
とあるテレビ番組で、全身にトゲのような爪が生えてくるという、痛々しい病気を患う患者さんが紹介されていました。
これはやはり、皮膚の細胞になんらかの異変が起きて、爪になれ!というスイッチ(遺伝子異常)が入ったことで起きてしまう現象だそうです。
このように内膜組織ではない他の細胞が内膜細胞に変化し、そこで子宮内膜と同じように栄養たっぷりのベットを作り、やがて経血となるを繰り返すことで発生するのが子宮内膜症であるということ。
この現象は爪の例とほぼ同じ現象だと思います。
さて、他にも多数の説があるのですが、どれも予防につながるような「原因」には触れていません。
「内膜症がどうのようにして起きているのか」を知るにしかすぎません。
でも知ることは大事です。とくに女性にとっては大切な部分だから。
近年は20代〜30代の女性に増えてきているそうなので、しっかりとお伝えしたいと思います。